IKURA FAN MOTOR
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技術資料141技術資料■ ファンセンサー   ■ 代表的なファンセンサーの選定    ■ リレー出力型センサーの標準の定義   ■ 起動遅延時間タイマー付きセンサーの注意点   ■ センサー出力形式の確認方法    昨今はお客様装置の小型化、高速化が進むと共に強制冷却が必須な装置が増えております。ファンモーターは部品であり、寿命がありますので装置ごとに適正な交換時期を設定いただき、早めにメンテナンスされる事で未然にトラブルを防ぐ事が肝要ですが、その交換時期を示すファンセンサーを御用意しております。金属羽根タイプのファンセンサーはその特長を利用して、ファンモーター外郭の側面にマグネットとピックアップコイルを取り付け、金属羽根が通過する時に生じる磁界の乱れを検出して回転数に比例した交流信号を生成し規定の回転数以下に低下したときにアラームを出力するセンサーです。 DCファンモーター用のファンセンサーは内部駆動回路からの回転信号を基に同様の方法で回転数低下のアラームを出力します。またDCファンモーター内蔵型の回転停止センサーもラインナップしております。長年の生産実績をもち、シンプルな回路構成とする事で信頼性も高く、様々なお客様の設計思想に合致するよう多くのバリエーションがあります。 リレー出力タイプは信頼性を高めるために、ガラス管封止されたリードスイッチを採用しており、設置環境の影響を受けず、機械的接点寿命は1億回以上あります。 1. ノーマルオープンとノーマルクローズの選定 ファンモーターが正常回転の時に出力がオープン(N/O)になるタイプとクローズ(N/C)になるタイプを選定します。型式末尾に「-N/O」又は「-N/C」にて指定します。2. ファンモーター電源投入時の出力状態の選定ファンモーター電源投入時の回転数が低いときに正常出力が良いかアラーム出力が良いかを選定します。正常出力が良い:起動遅延時間タイマー付き   型式:T□□□ 又は T□□□Bアラーム出力が良い:起動遅延時間タイマー無し  型式:S□□□ 又は S□□□D3. センサー電源OFF時の出力状態の選定  正常出力が良い:T□□□ 又は S□□□D アラーム出力が良い:T□□□B 又は S□□□4. その他の選定項目 ●センサー電源電圧の選定●出力デバイス(リレー、オープンコレクタ式)の選定●入出力線形式(リード線かリード線の端末にコネクタ付き)の選定 以上の項目を決定してから「ファンセンサー型式説明」のページを参照いただければスムーズなご選定ができます。 リレー出力型センサーは1a(1メイク)のリレーが付いたものが標準になります。 タイマー付きのT型センサーで「T□□□B」と末尾に「B」がつくタイプは内部のリレー駆動回路前までの動作がノーマルクローズになっています。よって1a(1メイク)のリレーが付いた場合は、センサー全体が、ノーマルクローズとして動作します。またこの回路のタイマー機能を除いたタイプがS型センサー「型式:S□□□」になります。また、タイマー付きのT型センサーで「型式:T□□□」のタイプはリレー駆動前までの動作がノーマルオープンになっており1a(1メイク)のリレーが付いた場合は、センサー全体がノーマルオープンとして動作します。またこの回路のタイマー機能を除いたタイプがS型センサー「型式:S□□□D」になります。 どのセンサーでもノイズマージンと電源電圧の瞬間的な低下に対応するため、コンデンサーで積分しています。そのためセンサー出力が変化する時は、動作遅延時間として3秒以内のタイムラグがあります。よって起動遅延時間タイマー付きセンサー「型式:T□□□B」でも動作遅延時間があり、センサー電源投入前はアラーム出力、電源投入後は3秒以内の動作遅延時間を経て正常信号になりますのでご注意下さい。 弊社のセンサー付き製品で1994年以前の製品は、センサーラベルにノーマルオープン、ノーマルクローズの表示がされておりません。リレー出力タイプでセンサー型式が判明している場合は、上記説明からわかるように電源OFF時の接点の導通の有無を調べる事で判断が行えます。 接点間の導通がない T□□□ → ノーマルオープン  T□□□B → ノーマルクローズ S□□□ → ノーマルクローズ接点間の導通がある  T□□□ → ノーマルクローズ  T□□□B → ノーマルオープン S□□□ → ノーマルオープン

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